Laboratory of Ethology, Department of Zoology, Kyoto University

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京都大学理学研究科 動物行動学研究室

動物行動学研究室について

  1. 動物行動学研究室には,2名の教員と,大学院生20名,学部学生5名、研究員1名が所属し,動物行動学の4つの課題とされる,行動の機能,メカニズム,個体発生,進化の解明を目標としている. 対象動物は多様で,節足動物から爬虫両棲類,鳥類などの脊椎動物にまでわたっている. また,研究手法としては野外観察,室内実験の両方を行なっているが,いずれの場合も対象動物のナチュラルヒストリーに関する知識が重要という認識をもとに,個体レベルの行動観察を基本に研究をすすめている.

ヘビ類の採餌行動と対捕食者行動の機能と進化の研究

  1. 森教授は現在,ヘビ類の採餌行動と対捕食者行動の機能と進化について,主に2つのテーマで研究している. 1つ目は防御用の特殊な器官である頸腺を備えたヤマカガシ類を対象とし,その対捕食者行動および,頸腺の構造や生理的メカニズムの研究を海外の研究者と共同して行なっている.特に,頸腺毒成分が餌のヒキガエル由来であることに注目し,餌毒の再利用に関わる行動学的,生理学的研究をすすめている. さらに,国外産の種との比較研究により頸腺に依存した防御システムの進化過程と多様化について探求している. 2つ目は沖縄に生息するヒメハブの採餌生態に関する研究で,採餌場所への移動パターンや待ち伏せ場所に対する個体ごとの安定性などを20年に及ぶ長期野外調査で調べている.

ヤモリ類のコミュニケーションの機能と進化についての研究

  1. 城野准教授はヤモリ類のコミュニケーションを中心に,爬虫両生類の行動や進化生態について研究を進めている.最近のテーマはニホンヤモリ種群の繁殖形質の個体群間変異や、オス特異的分泌腺の機能、鳴き声の種固有のパタンが失われることの生態的意義で、コミュニケーションシグナルが種間/種内相互作用で果たす役割の解明に取り組んでいる.

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